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歯科情報

最新・最強の歯科用ジルコニア

パナソニック、大阪大学の開発による最新、最強の歯科用ジルコニア・アルミナ複合セラミック材料『ナノジルコニア』がチューリッヒ大学の理工学試験を通過し、ヨーロッパにおける『CE』マークを取得した。

ナノジルコニア

酸化アルミナを双方向に複合化することによって、セリア系ジルコニアの破壊靱性を莫大に飛躍させました。

ナノジルコニア

・ジルコニア粒の中にはナノサイズの酸化アルミナ粒子が、さらに酸化アルミナ粒の中にはナノサイズのジルコニア粒子が取り込まれ複合化している。通常の粒界では不純物が混入されやすく、強度を低下させる原因となっていまうが、この材料の特性の1つでもある『サブ粒界』では不純物がなく粒界が極めて強くなる。
これによって、この新材料は下記に示す様に信じられないほどの「高い曲げ強さ」と超硬合金にも勝る極めて「強固な破壊靭性値」を有するものとなった。

ナノジルコニア

・左図より、「曲げ強度」は高純度酸化アルミナと比較して非常に高いことが確認できる。
・右図からは、「破壊靱性値」が凡用ジルコニア(イットリア系ジルコニア)の3倍、超硬合金の1,3倍と莫大な値を示した。





ナノジルコニア
★「*上表は新素材『ナノジルコニア』の物理的特性を示す」

・ビッカース硬さは他の試験片よりも小さいことから、手作業による切削作業が容易である。曲げ強度と破壊靭性については非常に大きく、特に破壊靭性においては、他の試験片の3倍以上とこれまでのセラミックス材の弱点であった「衝撃に莫大に強い性質」を有するのである。


最新・最強の歯科用ジルコニア

『ナノジルコニア』の光学的性質についての実験です。
『ナノジルコニア・フレーム』を異なる厚みで、それぞれ異なる支台状況下でどのような色調変化が現れるかを確かめました。

●結果として、0.5〜0.4〜0.3mmまで如何なる条件下においても色調変化が現れませんでした。

◎以下に、その例として、0.3mmの『ナノジルコニア・フレーム』を示します。

ナノジルコニア

●松風社の「ダイカラー・チェッカー」を応用し、それぞれ「No.1 (明るい支台)」,「No.7 (暗い支台)」,「No.7+メタルカラー (メタル支台築造想定)」の3支台を製作する。

●各3支台上に『0.3mmの厚みのナノジルコニア・フレーム』を装着したものが下図のものです。(左上はフレームのみのものです。)





ナノジルコニア

●色調的変化は観られません。しかし、「オールセラミックス」とは完全に歯牙に装着され、レジン接着材、レジンセメント、あるいは、リン酸塩セメントが介在するために色調が変化するのが通常です。そこで、水を介在させて支台上に装着したものが下図です。

ナノジルコニア

●同様に『色調的変化』は観られませんでした。したがって『ナノジルコニア・フレーム』は如何なる支台状態にも色調が左右されない、ということが解ります。

●そうかというと非常に「オペーカス(有光遮蔽性)」か!?というと、そうでなく下図に観られる様に半光透過性を有する材料であることが大きなメリットなのです。


 【情報提供】 
ドイツ歯科技工士マイスターのラボ