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【金属の性質について】

〔原子の結合〕
原子の結合にはイオン結合
(電気的)、共有結合(強固、変化しにくい)、金属結合(自由電子)、配位結合、分子間引力による結合、および水素結合がある。

〔金属結晶格子〕
面心立方格子:金、銀、アルミニウム、インジウム、白金 →合金になりやすい
体心立方格子:スズ、クロム、タングステン、モリブデン
最密六法格子:ベリリウム、カドミウム、コバルト、マンガン


・強さ
物体を破壊するのに必要な最大応力を強さといい、応力の種類によって@引張強さA圧縮強さBせん断強さがある。

・硬さ
硬さは物質表面に荷重を加えた場合の永久ひずみに抵抗する能力として表現する。一般的な歯科材料の硬さ測定の方法は
@ブリネル硬さ(HB) Aロックウェル硬さ(HR) Bヌープ硬さ(HN) Cビッカース硬さ(HV)などがある

・塑性(粘土みたいなやつ)
物体が外力によってひずみ、外力を取り去ってもそのひずみが消えないで、永久ひずみが残るような性質をいう
→形を変えたらそのまま

・延性(うどんみたいなやつ) :塑性の一種で、材料を引っ張ったときに切れないで伸びる性質のことをいう。純金は延性が最も大きい金属

・展性 : 塑性の一種で、材料を打ったり押したりしたときに広がる性質のことをいう。純金は展性が最もおおきい。鉛は延性は小さいが展性は大きい

・脆さ(ガラスみたいなやつ) :塑性と反対に永久歪みを起こさずに破壊してしまうような性質のとこをいう。もろい材料は伸びはほとんど0である。

・粘り強さ : 塑性も強さも大きいことをいう

・こわさ(かたいバネみたいな) : 応力にたいして歪みの小さいことをいう。

・疲労 : 弾性限界内の小さい荷重を繰り返し材料に加えると、材料の最大強さが減少し、比較的小さい荷重でも破壊することがある。これを疲労破壊と言い、次の過程を経て破壊が起こる。

・レジリエンス(弾性エネルギー): 弾性エネルギーともいわれ、比例限の大きさと弾性歪み量の両者によって決定される。

・タフネス : 物質を破壊するために必要なエネルギーの総量。すなわち応力-ひずみ曲線中の弾性ひずみと永久ひずみの総面積であらわされる。

・クリープ現象 : 硬化した物質に一定の荷重を加えた場合、経時的に物質が変形する現象をいう。

・応力緩和 :硬化した物質に一定の歪みを加えて放置すると、それに伴う応力が時間とともに減少する現象をいう。

・チクソトロピー :物質に荷重を加えた場合、粘膜が低下するような性質をいう。

・ダイラタンシー : ある物質を適当な水を加えて練ったとき、容器をゆっくり傾けば自由に流れるが、激しくかきとろうとすると、きわめて硬くなること。

・応力ひずみ曲線
@比例限:フックの法則が成り立つ限界応力
A弾性限:応力を取り去って、歪みが残らない限界の応力
B降伏点:急に歪みが大きくなる点
C最大応力:その物質の引張強さ
D破断点:物質の破断する点