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臨床で働く歯科技工士の声

歯科技工士のイマを訊く-vol.1- 【久保田 紘基さんの場合】


歯科技工士になったきっかけ


高校を卒業し特に進路を決めずに大学に進学した私は、何になりたいという事も明確に決めずに就職活動をしていました。
進路について悩んでいた時に、ふと父に進路について相談すると『岐阜県には県立の歯科技工専門学校があるんだよ』と、教えてくれました。
実は私の父は歯科技工所を営んでおり、その仕事ぶりを幼少の頃から見ていました。
幼い頃からの見ていた歯科技工士である父の後姿を思い出すと『歯科技工士になりたい』という気持ちが芽生えるようになり、私は歯科技工専門学校に入学する事にしました。


人との交流を惜しまず楽しんで欲しい

専門学校を卒業した私は、秋田歯科の院内技工室で勤めました。臨床一年目なので当然の事なのですが、上手く仕事ができる訳もなく毎日のように失敗を繰り返し、悔しい想いをしました。
臨床現場で試行錯誤しながら1年ほどたった時、専門学校同期や先輩方とスタディーグループ(s,g current)を発足する事となり、そこでは臨床でわからないことを持ち寄ってテクニカルな事や様々な情報などをシェアしていきました。現在もその仲間達とは切磋琢磨し、互いに刺激しあう良い関係を築いています。

臨床現場に出て2年半程たった頃、同級生の紹介で名古屋市内にある小野寺歯科勤務の三浦大輔氏(現ハナキューデンタルラボ 名古屋市中川区開業)と出会う事が出来ました。その三浦氏から声をかけて頂き、同医院で働くことになりました。
全国的に名の知れたセラミストである三浦先生には、陶材のことやテクニカルな事は勿論、人間的にも成長させて頂き、自分を変えた最も大きな出会いになりました。

自身の転機や大きな状況の変化を振り返ると、そこには必ず人との出会いがありました。
スタディグループでの仲間との出会いや偉大な先輩との出会い、それは私の歯科技工士人生においての大きなターニングポイントです。

歯科技工という仕事は一見すると人との関わりあいが薄い印象があるかもしれません。しかし自身がいる環境はそれとは反対にあるように思います。
歯科医師との密なコミュニケーションなしではより良い技工物の製作はありえません。技術の向上の為に歯科技工士同士の情報共有は欠かせません。
私が経験したことからお話し出来る事があるとすれば『臨床に出たばかりの技工士の方や学生の方には人との交流に時間を惜しまないで積極的に人との繋がりを楽しんで欲しい』と、いうことです。
私は地元に戻り、今年から父のラボで働いています。一緒に働いてはいますが営業に行くのも技工物を作るのも全て別ですので私一人にかかる責任も大きくなりました。今後も『人との出会い』を大切にして技術を追求していこうと考えています。
拙い文章でしたが、これを読んで後輩たちの今後の参考になれば幸いです。

久保田 紘基
(2014.6.14)

【筆者】
久保田 紘基 (くぼた ひろき)
(Art Dental Kubota
)
【略歴】
平成21年 岐阜県立衛生専門学校歯科技工学科卒業
平成21年 秋田歯科入社
平成24年 小野寺歯科入社
平成26年 Art Dental Kubota 入社

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