【学科試験対策でのエピソード】
2年生の夏頃から(2年制の学校の場合)何処の学校でも『国家試験対策』の勉強を始めます。私の母校では、各教科の小テストを毎日行いました。そこで僕は毎日毎日テストの問題を教科書や問題集などで調べてノートにまとめました。
しかし、教科書や問題集などで調べていると時間がかかってしまい毎日行われる小テストがたまりにたまってしまいました。覚えるよりノート作りで手一杯になってしまったのです。だからか思うように模擬試験の点数も伸びず、恥ずかしながら国家試験に合格するかどうか危うい状態でした。
そこで開き直った僕がとった行動は『教科書をひたすら読む』です。これが私には効果的でして、ノート作りみたいに面倒じゃないし文章だと頭に入りやすかったです。用語などまとめてあるのを丸暗記するより教科書を読んで文章で覚える、それが私の場合一番良い方法でした。
<実技試験について>
私の時の実技試験は学科試験よりシビアではありませんでした。学科は点数として出てしまいますが、実技は違いますから歯型彫刻の部位を間違えるくらいの大きなミスをしなければ試験官の方々が落とすような事は無かったと思います。実技試験対策の授業を受けていれば、自然に出来るように(試験に合格する程度)なります。
やはり実技は慣れでしょう、数をこなした分だけ上手くなります。ですから学科試験より私は安心していました。
<試験当日のエピソード>
歯科技工士国家試験当日、前日まではそれなりに緊張はしましたが、当日となると緊張を通り過ぎて普通でした。
試験に失敗すると就職や進学も出来なくなりますからとても重要です。人生を左右する国家試験ですが、やることやっていればなんてことないと思います。
試験であったアクシデントといえば、歯型彫刻をする石膏棒に気泡があった事くらいでした。彫刻の仕上げに入ったくらいに気泡と遭遇。きっと試験官に申し出れば、交換するなり彫りなおす時間をくれたりしてくれると思うのですが、なにより『作り直すのが面倒だな』と思ったので、気泡の部分を削り落とし、非常におかしな形の彫刻を提出しました。
結果として合格していたので良かったですが、落ちていたとすれば悔やんでも悔やみきれなかったと思います。
<ほぼ100%の合格率について>
歯科技工士国家試験というのは2006年現在では、ほぼ100%の合格率です。これは歯科技工士が今まで不足していた為に、試験を簡単にして人数を増やそうとした為だと思います。しかし今は歯科技工士の数が多いです。これから歯科医師国家試験と同じで、合格率が低くなるようにするのではないかと僕は思います。
それと、100%近くの合格率だからといって、凄く簡単なわけではありません。国家試験よりも難しいかもしれない『学校の卒業試験』に受からないと試験が受けれません。これもこんな合格率にした理由と考えられます。
(2007.1.14)
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