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抜髄すると歯が脆くなり割れやすくなるのか?【歯科知識】
神経を取り除かれた歯は枯れ木のようになってしまう?
抜髄とは、歯の内部に存在する歯髄(俗に言う歯の神経)を取り除くことです。ちなみに歯髄のある歯牙のことを「生活歯」と言い、抜髄を行った歯牙のことを「失活歯」と言います。
この抜髄された失活歯ですが、神経を抜くことによって歯が欠けたり割れやすくなるという話は聞いたことがあるでしょうか?ネットで検索してみると、抜髄してしまうと歯が死んでしまい、歯質が脆くなるという情報が多く出てきます。
でも本当に歯は脆くなってしまうのでしょうか?
歯質は生活歯でも失活歯でもほとんど変わらない
抜髄していない生活歯と抜髄してしまった失活歯の歯質を調べてみると、なんと歯質自体の強度はほとんど変わらないようです。では何で抜髄すると歯が脆くなると言われているのでしょうか?
抜髄する際、歯の内部を削ったりするので当然歯質は薄くなり、薄くなるとどうしても強度は下がってします。それに、抜髄して根管治療した後に入れたメタルコアのポストが歯髄腔に入っている影響によって歯根破折する可能性が残念ながら高くなります。
抜髄したから脆くなったのではなく、おかれている状況が変化したために破折する可能性が高くなったというのが正しい表現だと思います。
ちなみに抜髄治療の成功率は90%で、どんなに丁寧な抜髄治療でも100%絶対に成功するわけではないようです。しかも成功か失敗かは数年経過してレントゲンでチェックしなきゃ分かりません。
(2015.4.29)
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