歯周病と動脈硬化との意外な関連性
動脈硬化というのは血管の壁にコレステロールのコブが出来るなどして、血管壁が通常より厚くなって固くなったり狭くなったりして動脈の流れが悪くなる状態の事を言います。ひどい場合にはコレステロールのコブにより塞がってしまい心筋梗塞や脳卒中になってしまい、死に至ることもあります。動脈硬化は今まで食生活や運動不足、ストレスなどが主な原因とされてきましたが、歯周病も影響しているのではないかと注目されはじめました。
歯周病の原因菌が歯肉の上皮を通り抜け、そこから血管内に入り込んで、その刺激によって動脈硬化を促す物質が出るのではないか?という研究結果の記事などを多く発見したのですが、どうやら歯周病菌による因果関係はまだまだ検証途中のようです。
しかし動脈硬化部位から歯周病原菌の遺伝子が検出されたのは事実なようですし、あくまで統計学上のことですが歯周病患者は歯周病にかかっていない人に比べて心筋梗塞が多いようです。まあこれは歯周病原因菌による持続的な炎症物質の供給により動脈硬化症を悪化させたから増えているのかもしれませんが、、、
でもまあ歯周病との関連性を証明するかのように歯周病菌が減少すると動脈硬化の進行が抑制されるという研究結果も出ているようですので、関係が深いというのはほぼ確実じゃないかと思います。
今まで「糖尿病と歯周病の意外な関係」や「誤嚥性肺炎の原因は歯周病?」など、何度か歯周病について取り上げてきたのですが、動脈硬化の原因になるとすると、、、本当に歯周病は恐ろしいですね。
(2017.6.29)
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